も ぐ ら
モグラは地面の下に穴を掘っ て住んでいます。目は退化していて明暗しか感じられませんが、鼻が発達していて、モノの形やにおいなどを立体的にかぎ分け、虫を見つけたならば電光石火の早業でとらえて食べます。穴掘りの速度は1分間に30センチくらいですが1日では何十メートルにもなります。



モグラの毛皮
モグラは大食漢で一日に体重の半分以上もの虫を食べます。もし12時間何も食べないと死んでしまいます。ですから飢え死にしないよう、ミミズをとらえて保管することもあります。モグラの唾液には麻酔作用があるので、噛まれたミミズは動けなくなるそうです。ミミズにとっては恐ろしい敵です。
モグラの大食ぶりは50キロの体重の人が30キロの食事をするようなものです。
ですから大食い競争で優勝する人は、ひょっとしたら来世はモグラかも知れません。気を付けましょう。モグラの毛は大変なめらかで最高級品なので昔は女性の衣服に使われたそうです。モグラにとってカラスやイタチも恐いけど、結局一番恐いのはやはり人間かも、、、。

農家ではモグラを毛嫌いするようですが、モグラは土を耕したり、糞をしたりして環境を整えている面も有ります。モグラが出なくなったら、その土地は不毛になっているかも知れません。人と動物の共生をはかりたいものです。
僕たちはサバンナの掃除人(掃除獣)
今回はハイエナさんに自ら語ってもらいました。
「どうしてだか嫌われ者の僕たちだけど実はサバンナの掃除人なんだ。
僕たちがいなければ、サバンナは悪臭が漂っているかもね。何せあの暑さだから何でもすぐ腐っちゃうんだ。僕たちは強い顎を持っていて骨をも噛み砕いて特殊な液 で消化できるんだよ。だから僕たちの糞は白いのさ。カチカチになった肉でもへっちゃらだよ。」
「狩が得意で集団作戦で獲物を仕留めるんだけどライオンが奪いに来るんだよ。僕たちは遠巻きにライオンが食事が終わるのを待っているんだ。卑怯なのはライオンなのに僕たちが奪いに来たように誤解されてしまうんだ。僕たちは前足が長くて後ろ足が短いのでどうも卑屈に見えてしまうのかな? それに比べてライオンはかっこいいからね。でも僕たちは実際は頭もいいし、卑怯じゃないんだ。
皆さん、少しはわかってくれたかな? おまけにミッキーにも似てるし、、、

似てない、全然似てないよ


ライオンの雄姿。(差別じゃ。ハイエナ談)

やっぱり負けるかも、、、。

ヤモリ(家守)
家の外壁にヤモリが張り付いていました。ヤモリは家守とも書いて、家を守ってくれる有難いやつです。ゴキブリやシロアリなどを捕らえてくれます。 最近、チャドクガに何百か所も刺されて腕とおなかに湿疹ができてひどい目に遭いました。なんとそのチャドクガもヤモリさんは食べてくれるそうです。ありがたや、ありがたや。
ヤモリがどんな壁にも張り付けるのは手足の裏に細い細い毛が生えていて分子レベルで物体との間に引力を発生させているそうで、すごい高度なテクニックだそうです。(ファンデルワールス力)
また、その独特のギザギザ模様をヒントにブリジストンはスタッドレスタイヤを開発したそうです。ブリジストンの社員の人はヤモリさんに足を向けて寝れませんね。


僕には出っ張りや窪みは不要だよ。ボルダリング大会なら必ず優勝さ。

ヤモリが出ると運気が上がるとか、お金持ちになるとか言われてます。10年ほど生きるのもいるそうなので一匹見つけたら10年間は安泰かも。
ですから見かけてもこわがらないで、そっとしておきましょう。
ちなみにヤモリとトカゲは同じではありません。ヤモリの目は出目金みたいに出ていますがトカゲは平坦です。舌の形もヤモリの舌は丸いがトカゲは蛇のように二股に分かれているとか様々な違いがあります。
身近な動物だったヤモリも今は準絶滅危惧種に指定されていてびっくりです。大切に保護していきたいものです。
バ ク(獏)
バクは鼻はゾウのようで、体つきはイノシシのようで、目はサイのような不思議な動物です。動物園で見たときは2メートルくらいあって結構大きいので驚きました。
じっとしていて動かないので他の動物に襲われないかと心配ですが、実は動かないことで、森にとけ込んで目立たないそうです。人間が見ても全く知らんふりをして動きません。きっとトラやヒョウも大きな岩かと錯覚するのでしょう。潜水が得意で5分以上潜れるので、いざ襲われて危なくなった時は慌てて水中に逃げこむそうです。果物や草を食べるおとなしい草食の動物ですが森林開発によって生息の場を奪われ絶滅危惧種になっています。

まるで岩のようだ。動かざること山の如し(風林火山)


なお中国の伝説によるとバクは夢を食べると言われています。 良い夢は食べないで、悪い夢だけ食べて欲しいものです。
タイではマレーバクは釈迦の乗り物とされ、お釈迦さんが座ったところが白くなったと言われています。
どうしてこんな所に住むの?
シファカという猿は針山のようなところに住んでいます。眠るのもここでします。ゾォー。眠りこけても落ちないのでしょうか。でも心配はいりません。
彼らの皮膚は分厚いので切り立った岩のギザギザもへっちゃらです。前足と後ろ足でしっかりと岩をつかみます。後ろ足が発達していて岩から岩へ、木から木へ10メートルもジャンプできます。でも前足は短いので陸ではカニみたいに横歩きしかできません。滅多に地上には降りず樹上の木の葉や果実を食べて生きています。
世界自然遺産のマダガスカル島ツィンギは100mくらいの高さの切り立った岩が延々と連なっています。高いところは300mも有ります。
カミソリのように尖った岩が立ち並ぶ世界遺産


